海苔の作り方
海苔のタネを作る
4月から9月糸状体(しじょうたい)培養期
糸状体を貝殻に入れることから始まります。
「糸状体」とは胞子が糸状の形になる事です。糸状体は石灰質を溶かして生長するため、カキ殻などの貝殻を利用します。海水を入れた浅い水槽にカキ殻を浸し、ミキサーで細かく裁断した糸状体を散布し、カキ殻の中にもぐり込ませ培養します。
海苔を育てる
10月から2月育苗期(いくびょうき)
網にタネが付いてから網に広がるまでを「育苗(いくびょう)」と言います。
育苗期は海苔の生産過程の中でも最も大切な時期です。育て方次第で製品としての海苔の「旨さ」や「品質」が大きく左右されます。細やかな網管理が健全なタネ網を育てる鍵となります。そのほか、病気や色落ちも注意する必要があります。
海苔のタネ付
夏の終わり頃に糸状体の上に殻胞子嚢が作られ、水温の低下とともに分裂が始まり、「殻胞子」を放出します。この殻胞子を網に付けるタネ付け作業を「採苗(さいびょう)」と言います。
育苗期が終わると重ね張りした網の数を徐々に減らします。これを「網展開」と言います。
採苗期に約25枚~30枚重ねられたタネ網は最終的に1枚網にし、海苔を育成します。
海苔を育てる
12月から4月摘採
海苔摘み作業は、海苔の細胞が目を覚ます前の夜明け前の暗いうち、または早朝の薄明るい頃から始ます。
海苔の細胞が目を覚まし光合成を始めると、細胞が活発に動き始めます。
細胞の活動は養分が少なくなります。そのため、光合成が始まる前に「摘採」を行います。
※写真は黒のりの収穫
加工・出荷
収穫後随時抄き加工
陸揚げされた海苔の原藻は加工場へ運び込み、加工を行います。
生海苔をよく洗浄した後に細かく裁断し、濃度(海苔の厚さ)を調整しながら全自動海苔乾燥機へ送り込みます。
全自動海苔乾燥機で、抄き・脱水・乾燥・剥ぎまで一連の工程を繰り返し行います。
さらに、折り曲げ機・結束機・箱詰め作業・検査場へ運び込みます。
そのほかに、商品によっては「焼く」・「味をつける」という工程があります。
商品によって、焼き方やタレの味付け、裁断方法などを変えています。これらの工程はほとんど自動化されていますが、最終的に人間の目で商品の容量、安全性を確認します。
このような工程をへて、出来上がった海苔はお客様へと届きます。
それぞれの味わいで、おいしい海苔をお召し上がりください。